原宿の占い館【ほしよみ堂】紫微斗数、占星術、タロット、易、四柱推命など

ねっとふっかーつっ！！

冒頭より失礼致しました。

この僕としたことが、“ヒャッホー”などと、

見苦しい奇声を発してしまい、まことに申し訳ございません。

しかしながら、一ヶ月にもわたる電子通信不可という異境の地より、

舞い戻りしこのよろこび、及びむらむらを、

他にいかなる言葉をもってあらわせるといえようか、

否いえない。（反語）

というわけで、たった今ようやく通信環境が整ったわけであります。

さて、

またはところで・・・

汁かりー、

すーぷかりー、

もしくは、すぱいしーすーぷかりー・・・

そして、かりーとはかれー・・・

世間の流行から遅れること幾ばく年・・・

この美味なることに気がついたのは、

なにを隠そうついこの間のことであります。

ところは東京、高円寺、

折りしも月と金の夕まずめより、

西友付近にやぐらを構える、

かれーとお酒のお店『TRIP』

にて占い鑑定をさせていただいておる僕ですが、

かれーは若かりしころより好きな方で、かねてより、

印度かれー、

たい国かれー、

欧風かれー、

などなど各国のかれーを食し、

その中でも

わが好みの順位によると、

“たい国かれー”

がクビ差、

またはハナ差で一位だったのであります。

ところが最近、

この“ボウケンによるかれー番付”の優勝者に、

背後から、じんわり、じわりと忍び寄っておる輩がおるのです。

それこそが、“汁カレー”、

もとい、件のすーぷかれーなのであります。

子供の大好物　“らいすかれー”、

という昭和日本文化に慣れ親しんだ、

かつての六十、七十、八十年代の少年少女達ならば誰しも、

“しゃばしゃばのかれー”など、

言語道断、出来の悪いかれーの代名詞であり、

ましてや、美味いかれーを食わんが為に、

鼻息を荒げ飲食店に駆け込みて金を払って注文しておるのにもかかわらず、

そんなしゃばしゃばな汁々しいかれーでも出されようものなら、

『店主切捨て御免も辞さぬ憤り』　を覚えた記憶をお持ちでありましょう。

かくゆう僕もかつては、

『かれーといえばとろ～りとした食である』、

という固定概念を、ががん、として持っておったわけですが、

二十代も半ばを過ぎた、ある蒸し暑い夏の夜のこと・・・

非男色の楽友に連れられて行った、

新宿２丁目のかふぇーで、

ここなっつ風味の赤かれー

を食して以来、

果たして、その固定概念は跡形もなく、吹き飛んだのでありました・・・

～勝手に件太郎とかれーの出会い～　　　　　

第一話　完