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あきらめるにはまだ早い。
昨日、60代の女性のお客様がいらっしゃいました。
何についてお知りになりたいですか?
『実は自分の将来というか・・この先どうしたらいいのか?』
肩を落としながらそう小さな声でおっしゃいました。
事情をきいてみると、7年前から旦那様が複数の病気を併発。
胃や肺を半分摘出し、脳の血管もクリップで止めている状態。
少量にわけて日に5回食事をするので、
その支度や体力の低下に伴って、
生活全般の介助が必要らしいのです。
そんな生活を5年続け、2年前からは旦那様が認知症に。
徘徊こそないものの、
同じ事を何度も聞いたり言ったりする旦那様に
少し疲れてしまったご様子でした。
『先生ね、私もわかってはいるんですよ。
主人は病気だから怒ってはいけないってね。
でも出来てた事が出来ない、手がかかると
つい怒ってしまいあとで自己嫌悪になるんです』
旦那さんが認知症になる前は日常会話もでき、
話を聞いてくれたり、奥様の相談にものってくれたそうです。
しかし今では会話もなく、夫婦で無言の日々。
社会から孤立してしまったように感じて、
この先が見えない、どうしたらいいのか?
何をしたらいいんでしょうか?
ということでした。
何か気晴らしにお勤めに出ることも考えたそうですが、
旦那さんの体調によっては休まなければならない。
そうなると職場に迷惑をかけるので、
お勤めも厳しいとのこと。
以前は保母さんをされたり、
簡単なパソコンのインストラクターなども経験があるそうです。
旦那様の介護を考えると、
確かに決まった日でお勤めは難しい。
趣味らしい趣味もないとのこと。
確かに旦那さんを介護しながら、
新しい事にチャレンジしたり、
資格をとったりするには、お金も時間もかかり過ぎます。
趣味といっても道具や材料を買いそろえるのも大変です。
そしてたくさんのお話の中で、
この奥様が昔、華道と着付けを習っていた事が判明。
しかも両方とも師範の免許までもってるんですって!
すごい☆素晴らしいじゃないですか!
せっかく師範の資格があるなら、ぜひこれを活かしましょうと。
今は着物もブームです。
美容室や結婚式場の着付けの仕事、着物の着付け教室の講師。
出張着付けや華道の講師だって可能ですし
華道×着物だっていいじゃないですか!
週に1回、3~4時間あれば可能な仕事だと思います。
やっぱり『師範』の免許があったら強みですよ!
それをぜひ活かしましょうよ☆
そうすれば無理なく働くことも出来るし、
着付けをして誰かをきれいにすれば、
きっと満足度ややりがいも生まれる。
生徒をもてば、生き甲斐も生まれる。
そんな話をしました。
奥様のお顔も最後には笑顔になり
『まだ私に出来る事ってあるんだな!』
そう気づかれたそうです。
なんだか元気が出ました☆そう言って帰っていかれました。
確かに子供がいたり、
介護があったりすれば自由はきかないかもしれません。
なんとなく社会から孤立しているように感じたり、
周りの人が活き活きと生きているように見えたり、
自分には明るい未来さえも見えず、
八方塞がりの状況に思えたり・・・
しかし必ずどこかにヒントがあります。
では何か資格をとればいいのか?
もしあなたにお金と時間と自由があるならいいでしょう。
しかしお金や時間がないのに資格取得をしても
それでどれだけ稼げますか?
実務経験がなくても資格だけですぐ就職先が決まるでしょうか?
『だって私には何もないんです・・』
いいんです。
特に何かをしなくてもね。
得意なこと。
好きなこと。
経験したこと。
今持っている資格。
『今あるものを活かす』これがポイントです。
今あるもの×やり方を考えてみてください。
そうすれば自分自身のスタイルにあった
働き方やお金の稼ぎ方ができます。
何もないなんて言ったら
自分に失礼ですよ☆
少なくとも人間は人生という長い旅路の経験者ですから。
可能性は無限大。
大丈夫、必ず道は開けますよ☆
さあ、すべての物が芽吹き始まるスタートの春です。
重たい心のコートを脱いで、一歩踏み出してみませんか?
夢猫 ムニャ
(夢猫 ムニャ) 2012年3月29日 19:24 | 個別ページ | トラックバック(0)
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