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鬼の門

「鬼門(きもん)」。

家相をみるときに凶の方角とされています。

家の中心からみて、北東45度の方角のことです。


中国のオカルト本、「山海経(さんがいきょう)」には、

「鬼」の来る方位、と書かれています。

ちなみに、ここでいう「鬼」とは悪霊や怨霊のことで、

日本人が想像するいわゆる「鬼」とは、

ちょっとニュアンスが違うみたいです。


そしてこの鬼門からやって来る幽霊や悪霊が、

自由に出入りできないように見張っているのが、

神荼(しんだ)と鬱塁(うつるい)という2人の神様。

鬼門の門番といったところでしょうか。


見張りがいるなら、恐れる必要はないのでは?

とも思いますが、

なんと鬼たちは、

この門番たちの目を盗んで、鬼門を出入りし、

悪さをはたらくという傍若無人っぷり。


「目を盗む」って...

ここまでくると、もうなんか子供だましレベルですよね。


「鬼門の由来」については他にも、

古代中国の王朝にとって、

匈奴(きょうど)という、北の方に住む騎馬民族が、

間なしに襲撃してくる方位が「北東」だったから、

という説など、まあ、いろいろとあるみたいです。


日本の家相では、絶対的に悪い方位とされ、

清浄を保たなければならない方位とされています。

もはやひとつの信仰といってもいいかもしれません。


ちなみに家の中だけではなく、

家の周囲の地形も判断の基準とする、

中国の本格的な風水では、

家から見て、どの方角に「道路」と「川」があるかや、

20年単位で移り変わる「地運(ちうん)」も考慮して

鬼門が凶になる家と、そうではない家があるようです。

 

鬼の来る方位、鬼門。

どうやら、必要以上に恐れる前に、

専門家による判断が必要のようです。

 


某 件太郎

 

 

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