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マニュアル化の時代

古代の中国で儒教とともに、宗教の中心的存在だった「道教(どうきょう)」


(えき)や紫微斗数(しびとすう)、四柱推命(しちゅすめい)など、

僕を含めて、東洋の占術を使う占い師たちも、

その考え方をもとに占いをしているわけです。


当時、道教は、占いや魔物退治、病気の治療など、

現実的に効果のある呪術で人気を集めていました。


大規模な信者の数と、政治的背景も重なって、

もはや、宗教教団のような存在になろうとしていました。


そんな道教にとって、さらなる発展のためには、

雑多な要素を整理整頓して、もっとわかりやすくするために

教義(教科書やマニュアルのようなもの)として、

まとめる必要があったのです。
 

なぜかというと、

教義化といった分野では、

当時ライバルであった儒教(じゅきょう)に、

すでに若干の遅れをとっていたからです。


道教が、占いや呪いといった、

どちらかというと実践中心のスタイルだったのに対して、

儒教は、創始者である「孔子」が説いた、

道理や倫理、哲学といった、

理論中心のスタイルだったからです。


そんな状況のなか、さらなるライバルとして登場したのが、

西方より伝来した「仏教」だったのです。

 

つづく

 

某 件太郎

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