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愛するということは、相手の丸ごとを受け止めることであり、それは自立した人間同士でなければ永遠に成し遂げられない

 『我々男が女を愛するときに、

女の弱さも、あやまちも、不完全さも、

ちゃんと知りつくした上で

愛するんだ。

いや、それだからこそ

いっそう愛するのかもしれない。

愛を必要とするのかもしれない。

愛を必要とするのは

完全な人間じゃない。

不完全な人間こそ

愛を必要とするのだ。

 

オスカー・ワイルド 』

 

 

***************

こんばんは!

 

元高校教師系占い師

花手葉 三照(はなてば みてり)です

***************

 

 

恋愛とは

人生において

最大にして最高の困難であり喜びである

と常々感じます。

 

占いに訪れるお客様のお悩みの大半は

対面であれお電話であれ、

この「恋愛」に関すること。

 

片思いから始まり、

彼氏・彼女とのすれ違い、

既婚者との難しい恋愛(不倫)、

夫婦間のパートナーシップ、

復縁に関するあれこれ、

結婚に踏み切るかどうかの迷い、

・・・・・・・・・・

 

それこそ

お客様の数だけお悩みがあり、

それをパターン化して語ることは

到底できません。

 

 

しかし

これらお悩みの根底にある

「愛するということは一体なんぞや」

という定義。

 

これは

万人が心に留めておくべき

最重要事項ではないかと思います。

 

 

 

そもそも

人を愛するとは

一体どういうことなのか。

(ここでいう愛とは

神の愛・アガペーとか

肉親間の情愛を指すのでなく

あくまで「恋愛」ということに

特化して語っております)

 

 

人を好きになるとっかかりは様々です。

 

外見が好みである

内面に共感できる

価値観が共有できる

尊敬できる

肉知的相性が良いetc.

 

そしてご縁があれば

お付き合いが始まり、

さらにご縁があれば

結婚という契約に

至ることもあります。

 

しかし

お付き合いにしろ結婚にしろ

それが長続きし

永遠に変わらぬ愛を継続させる

ということは

非常に難しいことです。

 

むしろ

この世は「生々流転・諸行無常」

が大前提ですから

「愛」というものについても

そこに一切の永遠は存在しない

と考える方が

むしろ自然かもしれません。

 

だからこそ

私たちは苦しむのです。

 

普遍の愛を信じたいのに

そうはならない現実。

そこに心は捉われ、

苦悩や迷いが

グルグルと自分を縛り、

深い沼に落ち込んでしまうのです。

 

 

では

私たちは一体どうすればよいのでしょうか?

 

 

 

ズバリ結論を申します。

 

≪不完全なままの自分を丸ごと愛すること。

 その上で

 不完全なままの相手を丸ごと愛すること≫

 

それが互いにできた時、

初めて永遠の愛の可能性が

微かに見えてくるのです。

 

 

とても難しいですね・・・

こんなことが自分に出来るのかどうか

またお相手が本当に

同様の気持ちになってくれるのかどうか

 

焦燥と不安は尽きることがありません。

 

 

しかし

こういう「本当に自立した関係」

が成り立たない限り

真の意味での愛が成立するのは

非常に難しいことと思います。

 

例えば

相手に自分の理想を押し付ける。

相手を思い通りに動かそうとする。

相手の良いところだけを評価する。

相手の欠点に怒る。

 

逆に

相手の理想とする人間になろうとする。

相手の思い通りに動いてしまう。

相手が評価してくれる自分を演じる。

相手が嫌いな自分を抑え込む。

 

こういうことを互いに続けていると

いつか必ず

二人の関係は破たんします。

 

つまり

「不完全なままの自分を丸ごと愛すること

その上で

不完全なままの相手を丸ごと愛すること」

 

これが出来ていなければ

二人の間に無理が生じ、

パワーバランスの偏りが生まれたり

互いの価値観がぶつかり合ったりして

最終的には

二人は背を向け合う

ということになるのです。

 

 

 

冒頭に挙げたオスカー・ワイルドの言葉。

これは

男性としてのワイルドが

女性を愛する時の本質を語ったものですが

女性が男性を愛する

また女性同士、男性同士が相手を愛する時にも

まったく同様のことが言えると

ワタクシは思います。

(まあ、とりわけこれはワイルドの言葉ですしね☆) 

 

 

自らの不完全さを肯定した人間同士が

互いを認め合った時

とんでもなく深い愛の境地が

そこに開けてくる。

人間の愛というものの深さを

改めて感じずにはいられません。

 

 

 

≪追記≫

不完全な人間という生き物の

究極のつながりと別れについて描いた

絵本と映画を

最後にご紹介しておきたいと思います。

 

【絵本】

『ぼくを探しに』(シルヴァスタイン作 倉橋由美子訳)

 

*不朽の名作です。

 人生の節目節目にぜひ読みたい本。

 

【映画】

『窮鼠はチーズの夢を見る』(行定勲監督)

 

*本映画はまだ公開中と思います。

 もしご興味があれはご覧くださいませ。

 

 

 

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